Nature Remoを使ってエアコンの動作を調べてみた

静かなお盆でおめでとうございます。

記録的な暑さが続く中、みなさんはいかようにお過ごしでしょうか。 こう暑いと部屋の中から一歩も出たくないというのが人情 しかし、部屋でエアコンをつけっぱなしにしていても暑かったり寒かったりしませんか?

私は今の家に引っ越してから特に感じていて、 というのも築50年代のリノベ物件のため基本的な断熱や密閉がとれていない家に引っ越したためです。

そこで、「実際にエアコンの運転ってどうなってるの?」というのを調べてみました。

それでは簡単に我が家の環境と、調べてみた内容を紹介したいと思います。 いつも仕事は、2階建ての2階、南西向きのめちゃくちゃ日当たりのいい部屋で行っています。 エアコンをつけずに外出すると、夏場は40℃を超える日もしょっちゅうです。

書斎の間取り

エアコンは南側の壁に設置されており、仕事机はエアコンとは反対の廊下側に置いてます。

この部屋の、A、Bで記した2か所にNature Remo mini 2を設置して一日の温度を測ってみました。 また、これとは別にエアコンの「出力」を調べたかったため、Nature Remo Eを使って一日の消費電力も測っています。 実際にエアコンを使っていたのは9時~20時でその時間帯をピックアップします。

測ったのは8月3日と6日、気象庁発表の神奈川の天気は下記の通りです。 8月3日の天気は晴れ、30℃からじりじり上がり、最高気温は36℃に迫ろうとしています。 一方、8月6日の天気は久々の曇りで、朝九時時点でも24度、最高気温も30℃を超えませんでした。 以降、それぞれ晴れの日、曇りの日と呼びます。

この、晴れと曇りの両日でエアコンを「設定温度27℃、風速しずか、風向き上向き」でつけっぱなしにしたときのNature Remo mini 2が記録した温度センサーの値が下記の通りです。 *1 体感的には、机の上の温度に沿ってるかなと感じています。

このグラフからシンプルに言えることが1つ 「晴れの日は、部屋が寒いし、曇りの日は部屋が暑い」ということです。 室温の下に、もう一つグラフがあります。 これはNature Remo Eで測った"家"の消費電力です。 公平を期すため、この両日とも8時頃には家を出て、21時ごろに帰宅しました。 (その間、無人の部屋をエアコンは冷やし続けました) *2

150Wを値に線を引いていますが、これは我が家の無人時の待機電力です。 Nature Remo Eが測定しているのは家全体の消費電力ですが、この待機電力からの差分をみることでおおむねエアコンの出力といえるのではないでしょうか。 *3

例えば、晴れの日の18時以降を見てみると、机の上は26.5℃まで冷えているにも関わらず、依然としてエアコンは動きっぱなしです。 結果として20時には26℃まで冷えすぎてしまいます。 逆に曇りの日の場合はというと14時頃に27.5℃を超えています。しかしエアコンはその後もゆるゆると弱まっていき、16時には28℃を超えてしまいます。

なぜこのようなことになるかというと、「エアコンの横」のグラフと照らし合わせればわかりやすく、エアコンはエアコンに内蔵している温度計に基づいて動作しているに過ぎません。 *4

晴れの日にエアコンの設置壁の温度が高いのは、日射の影響というのはわかりやすいのですが、曇りの日に室温よりも壁の温度が低いというのは想像できていませんでした。 改めて思い返せば壁の方がひんやりしている時というのはよくあります。

さて、エアコンを単純な設定温度で動作させても、期待している室温が得られないとなれば、次はどのようにコントロールするのが良いかということになります。 そこでNature Remoアプリのオートメーション機能を使って制御した場合と比較してみます。

期待している室温の範囲は、27±0.5℃としてみましょう。実際に測定したグラフから、壁と室温の差はおおよそ、-1.5℃~+3℃の範囲を取っています。 室温が27.5℃を超えても、壁の温度は26℃程度しかない事があるということになります。そこでオートメーションとしては、「27.5℃を超えたら25.5℃で冷房を動かす」と設定しました。 逆に、26.5℃を下回った場合でも、壁の温度は29.5℃を超えている事が考えられますが、今は夏なので外気環境によって自然に温まることを期待して、送風モードで動かすことにします。 *5 有効化する時間は、8:30~21:00の間としこの時の室温の変化を見たのが下記のグラフです。

変動幅としては、27±0.5℃を期待していましたがエアコンを操作してから実際に部屋が冷えるまでのタイムラグからか、27±1.0℃くらいに収まりました。 一日中部屋で作業してましたが、当然あつすぎる、寒すぎるという事もなく快適に過ごすことができました。 ±1.0℃は、体感温度変化としては比較的大きいほうですが、継続時間が短いためか不快にはつながらなかったようです。 *6

これからのお家時間を快適に過ごしたい方、是非、自分のいる環境を正確にセンシングし、コントロールしてみてください。

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*1:測定値を移動平均によってだらしています

*2:21時以降に消費電力が上昇しているのは、帰宅後にいろんな家電を動かしているからです。

*3:冷蔵庫のインバーターなど、操作していなくても動作が変わる家電があるため、待機電力は日や時間によって全く同じとは言えません

*4:実際の動作はエアコンの機種に依存します。我が家のエアコンは「DAIKIN 2015年製 F22STES-W」です。

*5:止めるのではなく、送風にしたのはエアコン内部のカビ予防のためです。

*6:こちらのグラフは、移動平均をかけていない生データです。